私たちはここ、モアブに来て、「スリックロック」や「ポーキュパイン」「ポイズン・スパイダー・メサ」などのトレイルで登山をし、マウンテンバイクに乗りました。危うく何度も死にかけ、死を覚悟したこともありました。
そうした経験から、私はこの地域に触発され、ネイティブアメリカンが履いているモカシンのようなアウトドアシューズをデザインし始めたのです。
Mowabbは、私がユタ州モアブへ、何度も旅行に行ったことから生まれたモデルです。
Mowabb Memories: Tinker Hatfield on ACG’s Origins : Sneaker Freaker
スニーカー・フリーカー誌のインタビュー記事より。現在ナイキの副社長であり、シューズデザイナー界のレジェンド、ティンカー・ハットフィールド氏が語った、アウトドアシューズ「エアモワブ」の誕生秘話です。
この思い出を裏づける当時の記録があります。
ユタ州モアブのローカル新聞「ディザレット・ニュース」は当時、地元の名前がスニーカー名になったことを記念して、ナイキの新製品に関する記事を掲載。ナイキの関係者にもインタビューが行われています。
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アウトドア・スポーツの聖地、 ユタ州モアブに由来
北米ユタ州ソルトレイクシティのローカル新聞「ディザレット・ニュース」
1991年8月18日(日)の記事より。
ユタ州モアブ(Moab)はアウトドア・スポーツのメッカ。
ハイキングやマウンテンバイクなどの愛好家が、毎年何千人も集まっています。
しかし、この小さなコミュニティーと、ここに住む約5,000人の人たちについて、ファッション界で話題に上ることはありません。
オレゴン州ビーバートンに本社を構える、アスレチックシューズの製造業会社「ナイキ」は、野外活動のための「クロストレーニング」シューズ、その第1号として「エアモワブ」をリリースしました。
スペルは少し違いますが(MoabとMowabb)、ナイキの関係者によると、このシューズはユタ州南東部の町に因んで名付けられた、と主張しています。
また製品ラインのマネージャー、クレイグ・デュル氏によると、マーケティングの専門用語的に言うならば、ナイキがこの製品に「ライトな感覚とセンス」を与えるため、発音の響きからこのスペルを選んだと述べています。
ソルトレイクから約240マイル南に位置する「モアブ」は、聖書に記されている地域の名前「Moab」、または先住民パイユート族の言葉で「蚊の水」を意味する「Mohapa」に由来すると言われています。
「蚊の水」とは、初期開拓者の時代、コロラド川に沿って蚊が大量発生したことを意味します。
ナイキのアウトドア・スポーツ部門で、広告コーディネーターを務めるメル・マーフィー氏は、このシューズを「ハイテクなモカシンみたいなもの」と表現。
マーフィー氏よると、昨年ナイキの上層部の人達で行ったモアブの風景(赤い岩山の崖や、尖った峰など)と、そこでの体験がもとになっている、と語っています。
ちなみにモアブ市長、トム・ストックス氏に、この件について伺ったところ、その新しいシューズについての情報は入っていなかったが、ナイキの関係者が頻繁にこの地域を訪れていたのは知っている、と述べました。
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