アディダス・エキップメント・トレッカーは1992年に誕生したアウトドアシューズです。
アウトドアの新カテゴリーとしてスタートした「アディダス・アドベンチャー」からリリースされたモデルで
ハイキングやトレッキングの際に足首を保護するための、
パッドの入った長めのハイカット・シルエットが特徴。
各スポーツジャンルの中で最上位モデルに与えられた称号「エキップメント」を冠したプレミアムブーツです。
ドイツ製オリジナル・モデル
アディダスの資料室に保管されるビンテージ「アディダス・エキップメント・トレッカー」。
製造年は1992年。製品番号は「038077」ドイツ製です。
アディダス1992年のカタログから
1992年日本向けに発行されたアディダス・エキップメント・カタログから
(当時アディダスの販売代理メーカーは「デサント」でした)
「アドベンチャー・カテゴリ」に掲載されたエキップメント・トレッカー。
アディダス・エキップメント・トレッカー
(adidas Equipment Trekker)
- ラグプロフィールのソールデザインでサイドスタビリティを一層アップ。
- 透湿性よく、熱を持たないナッパ・ライニング。
- 足首外側にソフトナッパ素材を使用、足首部の快適性をアップ。
- シュータンを所定位置に保つベルクロファスナー、シューレースの張りを保つ成型シューレース・ロック。
- 撥水加工した厚手のレザーアッパーは優れた耐久性。
難解な説明文。ほぼ英語の
ラグプロフィールのソールデザインでサイドスタビリティを一層アップ。
は翻訳すると
(例えばマウンテンバイクのタイヤのような)突起を配置したソールによって、横方向への安定性を一層高めました。
的な意味。
ライニングや足首部分に使用の「ナッパ」とは柔らかい山羊革のこと
(同系モデル「エキップメント・アドベンチャー」ではライニングに「即乾性のやぎ革を使用」と書かれています。「ナッパ」の詳しい説明は以下参照。)
* ナッパ(革)Nappa (leather)
アメリカのNapa地域で作られていた革が語源で、明ばん鞣し後、植物タンニン又はクロム鞣剤により再鞣しされた手袋や衣料用の山羊革や羊革のこと。強じんで柔らかく光沢がある。現在では柔軟で強じんな牛革を指すことが多い。
adidas Equipment Trekker
: adidas Equipment catalog Spring/Summer 1992
アディダス1992年(アメリカ版)のカタログから
同年北米向けに発行された「アディダス・アドベンチャー・カタログ」に掲載されたエキップメント・トレッカー。
アディダス・エキップメント・トレッカー
(adidas Equipment Trekker)足をしっかりサポートするために、またシューズの耐久性を高めるため厚目のレザーを採用。
ライニング部分と履き口周りには柔らかなナッパ・レザーを使用、上質な快適さを実現しました。
ミッドソールには衝撃吸収のためにポリウレタンが採用され、特別仕様のトルション・システムが足を保護します。
ラグプロフィールのラバーソール(突起を配置したラバーソール。ラギット・ソール)が硬質な岩場で威力を発揮します。
「トルション・システム」とはアディダスがソール用に開発したハイテク技術。
アウトソールの前部分、かかと部分の間に深い溝を施し、足裏の自由な動きに対応。
樹脂素材の骨のようなパーツを橋渡しすることで、バネの力が足裏のねじれ等を調整。着地時の安定性を高めています。
adidas Torsion system
adidas Equipment Trekker
: adidas Adventure catalog Fall/Winter 1992
via. www.adidas.com