「アディダス・マラソン・トレーナー II ハイ」は1992年に登場したアウトドア・シューズ。
ランニングシューズ「マラソン・トレーナー」の派生モデルで、トレイル・ランニングやクロスカントリー・ランニングのために改良されたハイカット・バージョンです。
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アディダス1992年のカタログから
1992年北米向けに発行された「アディダス・アドベンチャー・カタログ」から。
マラソン・トレーナー II ハイは当時スタートした新しいアウトドア・カテゴリー「アドベンチャー」からリリースされたモデルです。
アディダス・マラソン・トレーナー II ハイ
(adidas Marathon Trainer II Hi)「アディテックス」を施した防水アッパーに
耐久性をアップするためにスエード素材(本革)で縁取りました。足首をサポートするためのハイカット・モデルです。
EVAミッドソールと「デリンジャー・ウェブ」(米国特許済み)が足へのショックを吸収。
長時間の着用でも疲れません。ラギッド状(ごつごつ、ギザギザ)のひときわ印象的なアウトソールは、
すべての地面に対し、卓越したトラクション(駆動力)を発揮します。カラー:グレー/ペブル – リコ – ブラック
2つのハイテク技術を搭載。
アッパー素材「アディテックス」は、アディダスが1980年代に開発したハイテク素材。
防水・防風機能に加え、汗などの水分を蒸発させ外へと逃がす通気性を備えた繊維です。
ウィンド・ブレーカーやウィンター・スポーツ用のウェアなどに採用されました。
1989年ドイツ国内向けに発行された、新素材「アディテックス」の製品カタログより。
アディテックス。気候への快適性と、その機能。
アディテックスは防風。
アディテックスは防水。
アディテックスは通気性。
ミッドソールにはローカットモデル同様
網の目状に張り巡らされたナイロンが衝撃を和らげる
クッショニング・システム「ウェブ」を搭載。
「ウェブ」
オレゴン大学でクロスカントリーのコーチを努めたビル・デリンジャー
が考案したことから「デリンジャー・ウェブ」とも呼ばれる
アディダスの特許技術です。
1982年にアディダスが発行した「ウェブ」のプレスリリース記事。
アディダス・レポート 1982
ビル・デリンジャー考案の新作、アディダスの衝撃吸収シューズは、
「8本足」からインスピレーションを得ています。
記事は、ビル・デリンジャー氏が「蜘蛛の巣」からのインスピレーションで「ウェブ・システム」を考案したことや、
「ウェブ」を搭載したランニングシューズ「アトランタ」「オレゴン」「レディ・オレゴン」のリリースを発表しています。
ユーゴ製オリジナル・モデル
アディダスの資料室に保管されるビンテージ「アディダス・マラソン・トレーナー II ハイ」。
製造年は1993年。製品番号は「33647」ユーゴスラビア製です。
前出1992年のカタログに掲載されていたモデルと1993年モデルは配色が若干異なります。
1992年モデル
1993年モデル
復刻モデル
アディダス・オリジナルスからリリースされた復刻モデル。
クリエイティブ・ディレクターNIGO氏とのコラボモデルとして2014年に登場。
Nigo x adidas Originals Mountain Marathon TR Mid
マラソン・トレーナーのアドベンチャーモデルに敬意を表し、細部を丁寧に再現しながらも
カラーリングやシルエットなど現代的なアレンジが加えられています。
(オリジナルハイカットの配色にローカットモデルの配色を加え分解。その色見本を再配色している印象)
サイドパネルの「M.TR.HIGH」の文字が「adidas」に変更されるなど
完全な復刻版ではありませんが、ビンテージ・コレクターでもあるNigo氏のフィルターを通したデフォルメがユニーク。「らしい」こだわりが感じられる一足です。
さらにアップデートモデル。
「オフホワイト/ナチュラル」と「ヌバック」が同時リリースされました。
Nigo x adidas Originals Mountain Marathon TR Mid
via. www.adidas.com
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